“上質の本質”を学ぶ。ロロピアーナ商品説明会レポート
先日、ロロピアーナの秋冬商品説明会に行ってまいりました!
以前は春夏向けのリネンの説明会がありましたが、今回はカシミヤをメインとした説明会です。
前回同様に、まずは「ロロピアーナ」とは?という説明からスタートしました。

・羊毛やカシミヤの原産地(オーストラリア、モンゴルなど)に直接出向いて原毛を買い付けしている。
・イタリア、クアローナにある自社工場で紡績から織り、仕上げまでを行う「一貫体制」。
・そのため、品質のばらつきが少なく、常に安定した最高級の生地を提供することができる。
・元々は生地メーカーだったが、現在はコート、ニット、シューズなども展開している。
さてさて、今回の説明会のメインは、ロロピアーナのカシミヤについてです。
ロロピアーナのカシミヤはモンゴルと中国、内モンゴル自治区が原産地です。
40年以上にわたり中国政府や遊牧民と直接対話を重ね、信頼できる原料の調達に成功してきたそうです。

ロロピアーナの原毛の品質チェックは、かなり厳しく、カシミヤの場合は2回検査があります。
1回目はモンゴルのラボ、2回目はイタリアのロッカピエトラのラボで検査しています。
検査の際に用いられるのは、35000倍のマイクロスコープです。(日本では約400倍の光学顕微鏡が使用されることが多いそうです)
最高の品質を得るために、余計な付着物がなく、スケール(繊維の表面を覆う表皮)が整っていて、きめ細かい繊維を選定しています。
検査の過程で繊維の太さが太くなってきていることに気付いた際は、大学の専門研究機関、現地の遊牧民・ファーマー、地方自治体とともにプロジェクトを立ち上げ、高い品質の原毛を安定して得るために動き出しました。
<プロジェクトでカシミヤ繊維の品質を上げた4つの要因>
・土壌、牧草地、天然資源の管理
⇒牧草地、土壌の維持、改良や水資源の合理的管理など
・山羊の繁殖管理
⇒山羊の個体ごとに特性管理をモニタリング
・山羊の飼料と栄養管理
⇒山羊の飼料の研究と統合化など
・繊維の生産
⇒山羊の毛のコーミングの管理など
こうした様々な動きによって、ロロピアーナのカシミヤの品質は保たれているのです。

色々と書きましたが、ロロピアーナの生地へのこだわりをお分かりいただけたでしょうか。
普段触れている生地でも、背景を知ると見え方が変わりますね。
ロロピアーナの魅力を、これからもお伝えできればと思います。