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生地語り~HARRISONS of EDINBURGH編~

いつも当店のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

クリスマスも目前に迫って、イセザキモールもピカピカしています。

今回のブログはクリスマスを意識して、赤い色が目を引くこちらについてご紹介しようと思います。

英国を代表する高級服地商社HARRISONS of EDINBURGH(ハリソンズ オブ エジンバラ)


■HARRISONS of EDINBURGHとは

後にエジンバラ市長になるサー・ジョージ・ハリソンによって1863年に創業されたマーチャント(服地商社)です。

 

ハリソンズはミル(織元)ではありません。

・自社工場を持たない

・英国内外の優れたミルと契約している

・生地の企画、選定、編集を行う

 

いわば「最高の生地を見極め、まとめ上げる編集者」のような存在です。

そのため、一貫した”ハリソンズらしさ”、年代を超えて使えるクオリティが保たれています。


■生地の特徴

①ハリ・コシが強い

ハリソンズの生地を触ってまず感じるのがしっかりとした反発力です。

・ぐにゃっと曲がらない

・指で押すと戻りが早い

・仕立てると立体感が出やすい

 

これは「打ち込みの良さ」や、「縮絨をしっかりかけている」といった英国生地らしい工程によるものです。

構築的なシルエットを作りたい方にはぴったりの生地です。


②生地が「重め」

多くのコレクションが約280~360g前後です。

・軽さより安定感

・ドレープより輪郭

・夏でも「薄すぎない」生地設計

 

結果として着崩れしにくく、長持ちします。


③光沢が控えめで上品

イタリア生地のようなツヤツヤ感はありません。

・マット寄り

・落ち着いた表情

・照明下でも嫌味が出ない

 

ビジネス・式典・年配層にも好まれる理由です。


④仕立て映えが良い

ハリソンズの生地は、

・肩が綺麗に立つ

・ラペルが返りやすい

・シワが戻りやすい

 

特にブリティッシュカットとの相性が非常に良いです。

芯材を使った仕立てで真価を発揮します。


⑤耐久性が高い

・摩耗に強い

・毛羽立ちにくい

・型崩れしにくい

 

毎日着るビジネススーツでも、数年単位で差が出る生地です。


⑥柄・色がクラシック

・無地

・ヘリンボーン

・ピンストライプ

・グレンチェック

 

「流行ったけどすぐ古くなる」柄はほぼありません。

10年着られる柄が前提です。


■秋冬代表コレクション

Worsted&Woollen Flannels

秋冬を象徴する定番フランネル生地コレクションです。

英国伝統のフランネルを梳毛と紡毛の両方で楽しめるシリーズで、季節感のある温かみと重厚感が魅力です。

Fine Classics

サヴィル・ロウで長年支持されてきた、秋冬の定番ウール服地です。

しっかりと織り上げられた肉厚なボディにより、イングリッシュ・ドレープを作りだす抜群のハリとコシと、一生もののスーツに相応しい耐久性が生みだされています。


■まとめ

ハリソンズの生地は、一目で華やかさを感じるタイプではありません。

ですが、袖を通して、何度か着てみると「このスーツ、楽だな」「安心して着られるな」そんな感想が自然と出てきます。

 

きちんと形が出て、着崩れしにくく、年数が経っても印象が古くならない。

毎日の仕事に寄り添ってくれる、頼れる相棒のような生地です。

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